森田さんのあおさ

はじめましての、あの頃の話

タイトルにはしてみたものの、「森田さん」と呼んでいたのが、ずいぶん昔。

今はすっかり「よーこさん」。
「森田さん」て、なんか照れくさくてお尻のあたりがソワソワするから、以下「よーこさん」。

その、「よーこさん」のイメージが「=あおさ」かというと実はその限りでもないのが、
ちょっとした自慢だったりします。

わたしの中の「よーこさん」は、ナマコで始まったから。

2017年だったか2018年だったか、
当時すでに愛用しまくっていたポケットマルシェの登録生産者さんはまだまだ少なく、
だから初出品の生産者さんは結構目立っていて、

その中にいたのが、よーこさん。
ナマコ獲ってます、って。

誰になんといわれようと、女性の生産者さんには、同じ「はたらく女性」としての親近感があるし尊敬もするし…なんていう要素と、

ナマコなら一人でさばけると思ったこととか、
自家製のこのわたをつまみながら一人で日本酒を飲みたかっただけとか、

そんな調子に、興味と食欲が複合的に影響しあってお願いしたのが、
「よーこさんのあおさ」の前の、「よーこさんのナマコ」。

何の話かというと、わたしにとって「よーこさん=あおさ」じゃなくて、
「初出品のナマコが無事に届くかどうか、とてもとても心配して何度も確認をくれた、
たしか手書きの伝票でナマコを送ってくれた生産者さん 」なんだ、というお話。

つい先日、ポケマルのコミュニティでそんな話が出てきて懐かしかったので、つい。

よーこさんか、あおさか

よーこさんはよく、「わたしじゃなくて、わたしのあおさを好きになってほしい」と言う。

よーこさんも よーこさんのあおさも好きで、
よーこさんを知ってからお願いしたのが、よーこさんのあおさなので、

よーこさんが好きなのかよーこさんのあおさが好きなのかは、正直言って、もはやよくわからない。

だけど、あおさが自由度の高い食材だからこそ、たくさんの消費者からレシピを集める工夫をしたり、
商品の同梱物を工夫したかと思えば翌年にはそれらを完全リニューアルしたり、
あおさの品質や、家庭に届いた後の保存性をよくするための改善を続けて、

そういうことをずっとやってきたのがよーこさんだと知っている。
だから進化系生産者である よーこさんが好きだし、そんなよーこさんが進化させてきた、
よーこさんのあおさが好き。

「そんなの結局、よーこさんという生産者のことを好きなだけじゃないか」とするのなら、
現時点でわたしは、「わたしの商品を好きになってほしい」というよーこさんの期待には応えきれていないことになるのかもしれないのだけど。

そうはいっても、生産者さんにとって好ましい売り方があるのと同様に
購買側に「好きな買い方」があっていいとも思っているし、

よーこさんにそれを伝えたって、多分怒ったり傷ついたりはしないんだろうと思うから、
実は、あんまり深く考えないことにしている。

今年の新物あおさ。新物でめでたいので、鯛のお茶碗に盛ってみる。

現状維持を、しない人

職業柄、国内外の投資家や事業家に会って話を聞くことが多い。

「現状維持をしない、変えることのできる事業家だけが勝つ」と、異口同音に、彼らはそう言う。

優れた事業モデルを思いつくとか、優れたプロダクトを生み出せるとか、
素晴らしく機能分化させた組織を創ることができるとか、そんなことよりも、
常に「現状を変えるための実験中」でいられる事業家が「勝つ事業家」で、勝つ事業家が「優秀な事業家」であると。

一見うまくいっているようなこと、一見成功したようなこと、
下手にいじったら、今うまくいってることをダメにしちゃうんじゃないか、そんなことでも、

現状よりも良くするための試行錯誤をスピード感をもって進められる事業家が「勝つ事業」を育てるのだと、多くの投資家やシリアルアントレプレナーが、みんなそう言う。

冷静に事業と世界を見る彼らの口から そういうことを聞くとき、
何人かの生産者さんの顔が浮かんで、
その筆頭が、よーこさん。

あおさナムル。これさえあればごはんが進む。

ちゃんと市場の声を聞いて、素直に学んで新しいものを取り入れて進化していく、
そういう仕事人がとても好きだし、自分もそうありたいと思う。
だから、それをできる人が好きで、それを見せてくれるよーこさんが好きで、

よーこさんのあおさを、とても好き。

蒸し牡蠣に塩あおさ。これは本当に最高だと思う。

現状維持をしたくないと思ってるかどうか本人に聞いたことなんかないけれど、

結果として、わたしの知っているよーこさんは、いつも過去とは違う地点で、
ファイティングポーズをとっている。

よーこさんのあおさ

寝坊した朝は、冷凍してあるあおさを、用意したお出汁にぴゃっと入れてお味噌汁にする。
二日酔いで何もしたくない朝も、用意したお出汁にガッと入れる。ただでさえむくんでるので、塩は少なめ。

ゆっくり料理する時間はないけど、ちゃんと食べたいお昼、パスタやおうどんにガツンと入れる。

業務にトラブルが発生して、お昼を食べ損ねてお腹がペコペコだけど、すでに夕方に分類すべき時間だなぁ、みたいな午後、中華だしに春雨を戻して、仕上げにあおさを入れる。

夜は、サラダにも、磯辺揚げにも湯豆腐にも。

あおさの銀餡をかけた湯豆腐、熱いおいしいあふいおいひい、ってなる

よーこさんのあおさは、こんな具合に、いつでもわたしの味方になってくれる。

簡単で、おいしくて、華やかで、ふわっとしてるけどシャキッともしていて、とにかく優しい。

いつでも冷凍庫で待機してくれて、「忙しいでしょ!」「疲れてるよね!」「任せとけ!」って声をかけてくれるような、これがまた、まだ聞いたことのない よーこさんvoiceで脳内再生されるものだから、

よーこさんのあおさは、いつもわたしに、べらぼうに優しい。

これが、「よーこさんのあおさを好きだ」ということなんだとしたら、

よーこさん、わたしよーこさんのあおさが、ほんっとに大好きなのよーー!って、そう思う。

あんまり混ぜないあんまり焼かない、実母キョーコの玉子焼きにあおさのどんぶり。幸せな朝ごはん

まいにちあおさと、副産物のブログ記事

よーこさんが、2021年からスタートした「食べきるまでカスタマーサポート」なるもの。

食べきれるか心配、という声をもらったからなのか
食べきってもらえるかどうかをよーこさんが心配になったのか。

聞いてないからわからないのだけど、それはまぁどっちでもよくて、

よーこさんのあおさは万能でやさしくておいしいから、
そのカスタマーサポートのサポートみたいな側面を、もしも担えるのだとしたら、
とてもうれしいなと思っている。

おいしくて、わたしが好きでやってるのだから、そうならなくても構わない。

21食とか31食とか、あおさの料理をするのはそんなことが背景にあって、
そんな調子であおさのことばっかり考えていたら、
かれこれ1年ほど消息を絶っていたブログの記事が出来上がった、

そんな、2022年のあおさシーズンであります。

今回の生産者さん情報

ポケットマルシェhttps://poke-m.com/producers/21547
食べチョクhttps://www.tabechoku.com/products/135369

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